イシュードリブンの大切さ

たぶん多くの学生は研究室に入るまでマネージメントの勉強をしていないと思う。どこかにインターンしていたり、ロボコンとかみたいにプチベンチャーみたいなことをしている活動団体に入っていればある程度理解している可能性はある。しかし大学院まで進むことがなんだか当たり前になった状況で、学部生時代からインターンしたり企業研究とかプロジェクト管理的な感覚を養っている人は少数派なんちゃうのって思っている。

で、とくに経験も知識もないまま研究室に配属され、突然プロジェクトを任されるようにして研究テーマが与えられる(もしくは自分でテーマを探す)。先輩が優秀で、脈々とマネジメントスキルが受け継がれているとか、担当教員が単なる専門知識だけでなくそのへんまで意欲的に教育してくれるならすばらしい。環境がなくても自分で学習しないと、と考えられるなら重畳。たぶん結構な数は専門知識と研究方法の学習に忙殺されて、研究そのもののマネージメントまで意識が回らない。結果、学生は自分なりに何か研究しようとしたり結果を出そうと考えるが出口が見えずあらぬ方向に走る。教員はなんとか軌道修正しようとしつつ、当初の予定からどんどん遅れていく学生の研究速度に辟易していく。みたいなことがけっこうどこでも起こってるんじゃないか。

とりあえず研究室に一冊マネジ系の本を置くなりして勉強しようぜ空気を作るなら、安宅さんの「イシューからはじめよ」かなぁ。研究室入りたての人より、1年位自分なりに四苦八苦した人のほうが内容の重要度を理解しそう。そういう失敗体験をいかにリアリティをもって新参者に追体験させるかってむずい。

資格の勉強もアリ

基本情報技術者試験受けさせたらだいぶちゃうんちゃう?

工学研究室のあるあるだと勝手に思っているけど、PC周りのエラーはだいたい自分たちで直そうとする。自前の計算機を持っている研究室だと電算室を併設してやれコンパイラのライセンスだのエイリアスだのイントラネットだのと格闘する。NAS環境もそうだがそういった環境を整える際、付属の説明書は専門用語のデパート状態で、取説の取説がほしくなる。エクセルやワードの使い方だけで済むなら良いが、作業の自動化とか、プログラミング言語の違いとか、知識としてもっておくだけで卒業後も役に立ちまくることがいっぱいある。が、こういう知識は研究とは直接の関係がないので、勉強会が開かれない限り独学でがんばるしかない。

そんな場合に、就活でもけっこう使える資格取得をモチベにしたら、研究室運用もスムーズになって一石二鳥じゃん?↑ってのは安直?自分で基本情報技術者試験を勉強してみて、「ここ、研究室で四苦八苦しながら取り組んだやつだ!」と思い出すことが多い。一度経験しているから知識の習得が早いというのもあるだろうが、これを先に勉強しておけばあの時間が発生しなかったかな、と思うにつけ勉強を勧めたくなる。