ダークファンタジー。大好きです。Dグレ、ハガレン、メイドインアビス。
絵柄がエモい。全体的に細い線、目の描き方がシルシの儚い祈りを助長する。エモい。
ヒロイン(サミ)がすぐに亡くなる。悲しいーィイヒヒヒヒヒ。(主人公が悲しくなる話を好きな友人の話のツイートが元ネタだけど元ツイは見つけられなかった)
「新世界より」(貴志祐介)でも使われていた、主人公の手記による語り形式。長短両方あるだろうが、
- ○主観でありながら、同時に客観性も得られる。
- ○これは視聴者にもいえる。物語に引き込まれすぎないように、現実を思い出させる舞台装置として働く。
- ○ときたまネタバレ的に語られる(たとえば、「明日もまたみんなに会えると思っていた。けど、そうはならなかった」と話の最後に回想的な台詞が入る)より100倍良い
- ○理想と現実の対比、と対応させて、あの頃と未来。対比の隠喩として使いやすい
- △語るに落ちる、とならない匙加減がむずい
- △語りがなさすぎても、読者(視聴者)が作中に没頭しすぎる
- △そもそも語るな、というスタンスの人もいる。え、語らせないと伝えられないの?え?的な(なぜ煽り口調)
物語の着地点が分かりづらいのはマイナスポイントかな。自分たちは咎人で、世界を知らないから本人たちも着地点を模索している最中だが、一本筋を通しておいたほうが肉付けもしやすい。自分探し的になるのか、世界に復讐するのか、あるいは望郷か。主人公が書記のチャクロであることから、自分探し(ルーツ探し、と記録)が近いだろうが、チャクロ個人と泥クジラ民全体の目的をはっきり分けていたほうがわかりやすい。
原作は2020年11月に18巻発売。表紙とその色遣いで妖しさと人の意志が感じられて素敵。2期やらんかな。