大学院などでは単位は取得しても修士号や博士号が貰えず大学を卒業する単位取得退学という卒業の仕方があります。修士号や博士号を取得する為の単位は全て取得したけれども、修士論文や博士論文が認められずに卒業する場合は単位取得退学という扱いになります。

(中略)

日本の文系学部においては、博士課程で勉強してアカデミックの世界で働ける能力がある事を博士課程単位取得退学という経歴で示します

単位取得退学とは?就職時の扱い・メリットとデメリット-言葉・雑学・歴史を知るならMayonez

つまり、「博士課程として必要な単位は取得したが、博士号は授与されずに退学した」経歴ということである。単位の取得と博士号は別の話だと区別を明確にするためだろう。

実は微妙に記事の冒頭とそれより後で対象者が異なっており、冒頭「博士論文が認められずに卒業」とはつまり審査に通らなかったということになるが、学生は博士論文を出したことが前提となっている。一方「単位を取得して就職活動をして博士課程中に就が決まって単位取得退学になる」場合、博士論文の提出有無は問われない。これははっきりいって天と地ほども違う。単純な話、論文1本書いたか書いていないかである。

単位取得退学とはなにか 単位取得退学の仕組みと最終学歴を解説 | マナラボでは後者に当てはまる。もともとは就職しやすくするためだったことと該当者が広がることから、博士論文提出の有無はおそらく関係ない定義が一般的だろう。

文系が一般的だが、理系もあり得るらしい(ex. 乱流摩擦抵抗とその低減技術の著者:川口靖夫先生)。やったね。

ただし、公的ではないし日本限定の認識である。海外では中退だろ?で終わる(笑)

国の制度として単位取得退学という資格は存在しません。(中略)つまり、単位取得退学は制度上普通に退学したのと同じ扱いなのです。

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ただ、自分に限った話をすれば博士課程(当方が通った大学では修士課程を博士前期課程、博士課程を博士後期課程としていた)の必要単位は1年次で取り終わる。基本3年で3本のジャーナルと博士論文審査が通ったら博士号を授与されて卒業という流れだったので、ほとんど単位取得は形骸化している(その単位も研究室の指導教員が与えるもので、研究をしているかどうかに関するものなので基本もらえる)。確かに課程所属中に就活をするなら早いうちに単位は取り終えて、内定をもらえたら単位取得退学できる身分だよと示せたほうがよいのかもしれないが、参考資料にもあったように課程博士が一般的になりつつある現状ではその身分だと主張することはあまり内定に有利だと思わない。「内定はあげるから博士号を取れたらうちに来なさい」が主流?

他の人は知らないが、単位取得退学を振りかざせる時代でもないし、自分にとってはわざわざ修飾するだけ虚しい。わかる人向けのマイナーネタとしてもっておくか 笑